普段、万年筆のペン先は何をお使いですか?
私の筆入れに入っている万年筆のペン先は、手帳を書くのによく使うEFや
お手紙などを書くSF(ソフトファイン)、M(中字)それと.....S(シグネチャー)です。
シグネチャー?聞いたことが無い方もいるかもしれません。
シグネチャーは、2022年にパイロットがカスタム742シリーズに加えた新たなペン先です。
ぬらぬらと書けるペン先を探していたわたしは、この書き味に一目惚れ?一書き惚れ?をして使い始めました。
万年筆の魅力は他の筆記具で味わうことができない”書き味”にあります。
書き味を決めるのはペン先です。
今日は、ペン先の中でも「特殊ペン先」と言われるものをいくつか紹介したいと思います。
タテの線は極太、ヨコの線は中字「シグネチャー」
曲線も滑らか、書き心地が異なる筆記幅が抑揚のある文字を生みだす特殊ペン先
「シグネチャー」とは署名という意味です。
署名に適していると言われているのは書く人の個性が出るところだと私は思います。
それは、タテ線が太く(極太)・ヨコ線がやや細く(中字)。
いつもとは違う書き味で書く人の個性がより伝わりやすのだと思います。
カリグラフィニブ に近いので縦横で太さが異なり文字に味が出ます。
さらにこのペン先の特徴といっても良いほどのぬらぬらとでるインクフローは
とても気持ちがよく、書き続けたくなる。
字だけでなくついついイラストなんかも描きたくなるそんなペン先です。
また、PILOTには似た特徴のペン先のSUスタブがあり、SUスタブと比較するとタテ線・ヨコ線どちらもより一層太い字幅です。
(上:Sシグネチャー下:SUスタブ)
・ペンのしなりを愉しむ「フォルカン」
SFよりもソフトタッチで毛筆のような筆跡
字幅強弱が強調できるペン先。
おすすめしたいペン先は他にも!
こちらはカスタム743のフォルカンです。
ペン先が半円状に切り取られていてちょっと変わったペン先になっているのが分かると思います。
そして、この切込こそがこのペン先の最大の特徴です。
半円状に切り取ることであえてペン先の剛性を弱め筆圧がペン先に伝わりやすく
なっています。
つまり、少しの筆圧で線の強弱を表現することができるんです!
ペン先の刻印をよりシンプルにする事でペン先の柔らかさを増す工夫もされているそうです。
フォルカンは、そのやわらかいペン先により普通のペン先に比べトメやハネ、ハライ の表現が豊かになります。
また、インク抑揚により文字にさらに濃淡ができ、より味のある気持ちのこもった文字を表現できる特殊ペン先なのです。
・ペン先を下向きにした極細字POポスティング
ペン先が下を向いているのが分かると思います。
ペン先を下向きにすることでペンの開きが少なく、筆圧による抑揚があまりかからず水生ペンやゲルボールペンの様に一定の細さで書くことができます。
しかし、かと言ってボールペンでは出せない独特な書き味と滑らかさは
万年筆であるから出せるものだと思います。
まとめ
本格派のための書き味を追求した特殊ペン先。
書く人それぞれの個性や好み、用途に合わせて選べる特殊ペン先ぜひ使ってみてください。